入院患者の対応に悩んでいる看護師へ

ベテラン看護師が教える「怒り」の感情コントロール術

もう悩まない!「怒り」をコントロールする方法

患者対応で意識すべきポイント

患者対応で意識すべきポイント

看護師は多くの時間、患者と接します。そのため、患者に対して怒りやストレスを感じることもあるでしょう。しかし、患者に対して失礼な態度を取れば当然ながらトラブルに発展します。そこで、ここでは患者とコミュニケーションを取る上で意識すべきポイントを紹介します。

礼儀を持って接する

まずは、礼儀正しい態度で接するようにしてください。長期入院している患者とは自然と親密な関係になっていきます。しかし、いくら親密であっても守るべき礼儀は存在します。特に大切なのが、相手を尊重する姿勢です。あいさつはもちろんのこと、言葉遣いにも注意してください。タメ口で話さず、必ず「です」「ます」をつけるようにしましょう。仲がいいと砕けた言葉遣いになりがちですが、あくまで看護師と患者という関係性であることを忘れてはいけません。また、高齢の患者は人生の先輩でもあります。そのような方は礼儀を重んじることが多いので、丁寧な言葉遣いを徹底してください。

「双方向」を意識する

患者とのコミュニケーションは「双方向」でなければなりません。特に病棟は忙しく患者の話を聞かずに一方的に話をするだけになりがちです。これは、良好なコミュニケーションとはいえません。患者としっかり関係性を築くためには相手の話を聞く姿勢が必要です。患者からすれば、自分の話を聞いてくれずに説明だけされると不安な気持ちになります。時間がない中で常に丁寧な対応をするのは難しいですが、可能な限り相手に寄り添う姿勢を持ちましょう。深いレベルで相手を理解し、気持ちを汲み取って共感するようにしてください。患者が話しかけてくれた時には必ず相手の目を見て、時にはうなずくなどの反応を示すことで安心感を与えることができます。その結果、患者から信頼されるようになり治療もスムーズに進められます。

深呼吸をしてみよう

自分の感情をコントロールする術も身につけておきましょう。「受け持ち患者が多い」「訪問件数が多い」など、膨大な仕事量に対してストレスが溜まってしまうこともあるかと思います。しかし、自分の中にある怒りの感情を周囲に出してはいけません。普段は冷静に対処できることでも、忙しいとついつい荒い言葉遣いになり、普段ならいわないようなことまでいってしまったという経験がある人もいるかと思います。そういった時は深呼吸をして荒ぶる感情を抑え込むようにしましょう。簡単なことですが、深呼吸は感情を落ち着かせる手段として最も効率的です。「忙しい」「疲れた」と感じた時には、まずは深呼吸をしてみてください。